感情労働の看護師に役立つアンガーマネジメントとは

不安や怒りなどの感情を表に出さないように働かなければいけない感情労働の職種である看護師は、常に自分の感情を抑え続けることでストレスを溜めやすいです。感情労働によるストレスは仕事へのモチベーションや集中力を低下させてしまいます。常に周りに気を配り集中して仕事に取り組まなければいけない看護師だからこそ、感情のコントロールが必要不可欠です。

看護師が感情をコントロールする時におすすめな方法の1つとして、「アンガーマネジメント」が挙げられます。アンガーマネジメントは怒りの感情と上手く向き合い、感情をより良い状態へ導くための心理トレーニングです。年齢に関係なく取り組むことができ、アメリカでは子供へのアンガーマネジメントの指導が積極的に行われています。

アンガーマネジメントの基本テクニックとして用いられているのが、「怒りを感じてから6秒間待つ」という方法です。人間が怒りを感じた時、脳にアドレナリンが強く出るのは怒りを感じてから最初の6秒間であると言われています。この6秒さえ静かに過ぎ去っていけば、怒りの感情は自然と収まっていくのです。息を2秒吸って4秒吐く、唾を飲み込む、親指から順に握っていくなど、なにか1つ行動を決めておくと6秒間を上手く耐え抜くことができます。

怒りの感情だけでも上手く付き合うことができるようになると、仕事中にコントロールしなければいけない感情の種類が減ってストレスを感じる機会も自然と少なくなっていくでしょう。患者や職場のほかのスタッフと良い人間関係を保たなければいけない看護師だからこそ、アンガーマネジメントを取り入れてみることをおすすめします。