具体例は?看護師の感情労働について考える

看護師は日々多様な業務をおこないます。一般的な業務の流れは決まっていますが、来院する患者は日々違うため、業務内容は流動的に変化します。患者に合わせた処置やケアをおこなうので、様子を確認しながら臨機応変に対応しています。

患者に接する際、看護師は感情労働を行っています。患者や家族の不安な気持ちを汲み取って、感情に寄り添ったケアをおこないます。具体的な例を挙げると患者が手術を受ける前に不安な気持ちになっていた場合は、その手術が難しいものであったとしても前向きな気持ちになれるようにケアします。

病棟では生活面の介助をすることがあるので、患者が生活しやすいように心配りをしながら、入浴、食事、排泄の介助をおこないます。救急車で運ばれてきた患者の家族は、どのような状態なのか状況が分からずに不安になっています。話せる範囲で状況を伝えて、家族の不安を取り除けるようにケアをするようにしましょう。病棟では、長期入院をする患者もいるため病院が生活の場になります。快適に入院生活を送り治療に望めるように精神面のケアも必要です。処置や治療をするにあたって、パニックになっている患者がいた場合は落ち着けるようにケアし、その後に医師がすぐに診察しやすいよう心の準備ができるるように務めています。

看護師は患者と接する時には患者の感情に寄り添い、治療に臨める精神状態になれるようにケアします。疲れていても、ミスをして落ち込んでいても、患者に接するときには感情をコントロールして働くことのできる看護師を目指しましょう。